医師

CCCで学び始めたきっかけは、もっと患者さんの話を良く聴けるようになりたいからだった。学生時代、自分の大切な人と思って診なさいと習った。「医はこれ仁なり」と校歌にも織り込まれていた。しかし、私は家族に対して、近しい存在になればなる程、素直に接することが出来なくなって、他人だったら丁寧に接することができるのに、親密であればあるほど厳しく当たってしまう激しさを持っている。大切だと思っているのに、矛盾している。これは自分ではどう扱ったら良いのか、己の中にある冷静さと激しさ、熱さ、いい加減さ。もっとあげれば自己中心性や依存心。良いところもあるけれど、悪いところの方が沢山浮かんできて根拠のない自信が湧いてくるかと思えば自己肯定感が低く落ち込んでしまう面倒くさい自分。

しかし、沢山ある私の感情が全部私を作っている。良い悪いではなく。昨年1年間コロナ禍にあって休講であった時、継続していなくて大丈夫なのか不安だった。1年間の休講後に気がついた。普段人と会話する機会は割とある方だと思っていた。けれどもよくよく考えるとその大半は仕事での会話で、夫とは話すことはあるが、友人と話すことはかなり少ない。仕事上、患者さんは色々と話してくれる方が多い。お話を伺ってこちらの方が胸を締め付けられるような時もあるが守秘義務があるので苦しくなるけれど胸にしまっておく。感情移入してしまうこともある。近しい人に愛してる、愛してくれてありがとう、あなたがいてくれて私は嬉しいと伝えられたらほんとうに幸せだと思う。

自分では逃げることも隠れることもどうにもしようがない事も沢山あって、悲しかったり苦しかったり憤りを感じもするけれど、湧いてくる感情と向き合って、どうしてそう感じたんだろう?この繰り返しがとても大事なことであると学ぶたびに深く思う。
初めに受講しようと思ったきっかけは、自分を大事にすることに繋がった。自分を大切にすることで自分の大事な人も大切にしたいし、患者さんのお話を伺いながら大切な人と思って診ることができたら嬉しい。