NGO職員
スピリチュアル・ペインの講座で、私は自分自身が昔持っていた痛みを思い出し、そしてこれが、本当に主によって癒されたことを今一度思い起こしました。私が経験したプロセスは、講師の先生が紹介してくださった「ゆるしのリスト」とメディテーションによく似ていました。
このプロセスに時間をかけて取り組む機会が、10数年前に与えられましたが、同じプロセスが待っていることとは全く想像せずに入学したところ、CCCの講座の必須科目の一つでした。 自分の痛みを認識することを避け、ただひたすら他者を責め、ゆるすことができずに、「ゆるしたいので助けてください」と祈ることもできませんでした。「ゆるしたい」と思うことそのものが無理でした。「もし神様が望むなら、ゆるせるようにしてください」という祈りを振り絞るのが精一杯だったのです。ですが、今は(というか、その数か月のプロセスが終わってふと気づいたときから)、その人をゆるしているどころか、心から愛している私がいます。こんなことが言える、こんなふうに感じる日が来るなどとは、痛みのただ中にいた時には思いも及びませんでした。
ですから、このプロセスを体験した者として、このようなスピリチュアル・ケアの機会が、もっと多くの人にアクセスし易くなれば良いな、と思っています。人がもつ悩み苦しみは、その根源がスピリチュアル・ペインから生じているものも多いのではないかと思うのです。この痛みが本当の意味で癒されるとき、人は主の前で自由になって、自分らしく生きていくことができるようになるのではないかと思っています。これからも、スピリチュアル・ケアについて、機会を見つけて学びを深めていきたいと考えています。(期末レポートより抜粋)