いちばん先になりたい者は

黄色い花いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。
マルコによる福音書(9:35)

だれがいちばん偉いのかと言い争っているのをご覧になって、イエスが弟子たちに言われた言葉である。人は他人よりも一歩先んじないと後れを取る。それはこの社会が競争原理で動いているからである。あとになれというイエスの言葉はこの社会では後れをを取ってもかまわないとでも言うのであろうか。他人に「どうぞお先に」などと言っていると、電車やバスに乗るのであればいっこうに差し支えないかもしれないが、さてこれからの生活をどのように生きるかというようなときに、「どうぞ、どうぞ」などと言っていたのでは、結局食いっぱぐれかねない。
この言葉は、単純に他人に席を譲りなさいといった類の謙譲を教えているのではない。むしろ積極的に他人に仕えなさいと言っているのである。仕えるためには、他人の後ろにつかないかぎり出来ない。他者に仕える者は、あえて自ら選んで後ろにつくことを決断しなければならない。